Log_0014 -微かな起動-
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リヴィーはロボットを仰向けにさせ、ゆっくりと手を握りました。
涙は止まることなくどんどんあふれてきます。
リヴィーの目からあふれる涙は光り輝く粒となり、ロボットの手に何度もあたりました。
すると、奇跡がおきました。なんとロボットが起動し始めたのです。
リヴィーは何が起きたのかわからず混乱しましたが、希望を胸に声をかけました。
「い、生きてるの?ねぇ、返事をして!」
ロボットの目に微かな光が灯ると同時に、かすれた声が聞こえました。
「君は・・・リヴィー!どうして、そうか・・・あの子が・・・」
そう言うと目の光が消え、また動かなくなってしまいました。
「私のことを知ってるの? あの子って・・・ねぇ、ねぇ・・・!」
リヴィーは必死にロボットをゆすりましたが、もうピクリとも動きません。
しかし、完全に壊れているわけではなさそうです。
「まずはどうにかしてちゃんと起動させないと・・・」
涙をぬぐい、リヴィーは部屋に何か資料がないか探すことにしました。